台風/熱帯低気圧/温帯低気圧 一体、何が違うの?
近年、「台風」による被害が多発していますね。竜巻の被害も良く聞かれるようになり、怖いですよね。
被災された方には、心より、お悔やみ申し上げます。
さて、「台風」に関するニュースを聞いていると、「熱帯低気圧」とか「温帯低気圧」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。
これらは、一体、何が違うのでしょうか?
まずは、「気圧」について理解しましょう
「台風」の説明をする前に、「気圧」について理解しましょう。
「気圧」とは、気体の圧力のことで、単に、「気圧」と表現する場合は、大気(空気)の重さによって生じる圧力のことをいいます。
普段は、「大気(空気)の重さ」なんて、感じることはないでしょうが、「塵も積もれば山となる」のことわざ通り、大気(空気)も、重さのある物質で、海面では、1cm2あたりで、約1kgの圧力がかかっています。(水銀柱では約76p、水だと約10mに相当します)
「低気圧」「高気圧」と風が吹く仕組み
次に、気圧の違いとは風について、説明しましょう。
天気予報などでは、「低気圧」や「高気圧」という言葉が良く聞かれますが、まずは、「低気圧」と「高気圧」について、説明します。
「低気圧」とは周囲よりも気圧が低い部分をいい、反対に「高気圧」とは周囲よりも気圧が高い部分をいいます。
「低気圧」は周囲よりも気圧が低いわけですから、周囲の気圧の高い空気が「低気圧」に流れ込みます。
反対に、「高気圧」は周囲よりも気圧が高いわけですから、その空気は気圧の低い周囲に流れ出します。
この空気の動きが、いわゆる「風」なのです。
台風/熱帯低気圧/温帯低気圧 一体、何が違うの?
では、本題の台風/熱帯低気圧/温帯低気圧の違いを説明しましょう。
「熱帯低気圧」は、亜熱帯や熱帯の海洋上で大量の水蒸気が上昇することにより空気が渦を巻いて出来る低気圧のことをいいます。
この「熱低低気圧」が発達して、最大風速が17.2m/sを超えると「台風」と呼ぶようになります。
一方、「温帯低気圧」は、北側の冷たい空気と南側の暖かい空気が混ざり合って空気が渦を巻くことによって発生します。
北半球では、その中心の南東側に「温暖前線」、南西側に「寒冷前線」を伴います。
【Dr.Keiのワンポイント・アドバイス】
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