「和差算」に挑戦しよう!!
中学入試に、良く出題される「○○算」って、覚えておられますか?
有名な問題に、「つるかめ算」や「流水算」などがありますね。
今回から、この「○○算」について、分かりやすく説明していきたいと思います。
「旅人算」について、以前に、説明させて頂きましたが、今回は、「和差算」です。
【問題】
二人兄弟の俊平君と圭子ちゃんは、楽しみにしていたお小遣いをもらって、好きなお菓子を買いに行くところです。二人のお小遣いを合わせると1,200円で、俊平君の方が200円多く持っています。俊平君と圭子ちゃんのもらったお小遣いは、それぞれ、いくらでしょうか?
【考え方】
そもそも、「和差算」とは、異なる数量の和と差を使って、それぞれの数量を求める問題です。
では、今回も、絵を使って、この問題を考えてみましょう。
こうして、絵に描いてみると、分かりやすいですね。
『考え方1』
俊平君の200円を取ると、二人のお小遣いは同じになることに気付きましたか?
これを式に表すと
1200 − 200 = 1000
1000 ÷ 2 = 500(圭子ちゃんのお小遣い)
500 + 200 = 700(俊平君のお小遣い)
『考え方2』
又、圭子ちゃんに200円を足しても、二人のお小遣いは同じになります。
これを式に表すと
1200 + 200 = 1400
1400 ÷ 2 = 700(俊平君のお小遣い)
700 − 200 = 500(圭子ちゃんのお小遣い)
【Dr.Keiのワンポイント・アドバイス】
和差算も、やはり、「線分図」を使って解くことが、基本ですが、「どうすれば、それぞれの数量が同じになるか?」という点に着目することがポイントです。
又、和差算を解く上では、以下の公式を覚えておくと、効率的に、問題を解くことができます。
※和差算で、小さい数量を求めるには
(和 − 差) ÷ 2 = 小さい数量
※和差算で、大きい数量を求めるには
(和 + 差) ÷ 2 = 大きい数量
【特別問題:難問に挑戦しよう!!】
4個の数があります。そのうち3つの和をとったところ、それぞれ180、194、206、215になりました。はじめの4個の数のうち、最も大きい数はいくつですか?
(開成中学 2013年 入試問題より)
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